慶應義塾大学大学院経営管理研究科 Executive MBA (EMBA) コース同窓会のホームページです。
株式会社NTTデータチャイナアウトソーシング
法人開発本部 本部長 [2020年3月時点]
東南アジアの途上国におけるソフトウェアのオフショア開発では、途上国の雇用拡大に貢献する一方で、街中に出てみると厳しい生活をしている人達もたくさんおり、何か不十分な感覚をずっと抱いていました。
EMBAでの学びで最初に印象的だったのが「CSV経営」です。企業は経済的価値を最大化し、納税を通して社会貢献するという考え方からさらに進んで、「企業の経済的価値と社会的価値の両立」という考え方。
いつかこれを実践してみたいという思いが、EMBAの海外フィールド(ラオス)に参加して一層強くなりました。
2017年8月のことです。
海外フィールドでは、「ITを活用した途上国支援」をテーマに。しかし、ラオスの通信事情やIT教育の必要性から、当初プランは脆くも崩壊。
そのような中で、バタフライピーを無農薬栽培している農家を訪問しました。
写真:バタフライピーの花
写真:乾燥中
訪問先の現地農家で購入したバタフライピーを、ホテルに戻って一人で実験。その時の写真がこれです。
写真:バタフライピー焼酎割(青)→ライムを絞ると赤く変色。ほとんど無味無臭なのでお酒の味は変えない。
この美しい色に魅せられ、最終的に「途上国原産の商材を活用したBOP支援モデルの構築」を修了研究テーマにしました。
ラオスの農家から無農薬の乾燥バタフライピーを適正価格で購入し、日本でバタフライピー炭酸水「青の炭酸水」を製造、販売、その収益の一部を再びラオスの発展のために活用する。
このサイクルをBOP支援モデルとして回したいと考え、活動を開始しました。
その際、クラウドファンディングによる資金調達、クラウドソーシングによるラベルデザイン、製造メーカはネットで検索、販売ルートと販促はSNS中心、レンタルオフィス、トランクルームもネットで探し、手続きも含めて、徹底的にITを使う、ということを決めました。
クラウドソーシングを活用してのラベルデザインは、2018年8月に10日間で80件以上の応募をいただきました。
また、クラウドファンディングによる資金調達では、2019年1月に成立。製造も川崎市にある炭酸飲料メーカさんが協力を申し出てくださり、2019年3月1日に1stロット3000本を製造することができました。
写真:川崎飲料様にて製造中
写真:ラオフェスでの販売
2019年4月からFB、Instagram、LINE、Twitter経由で販売を開始。その際、EMBAの先生、先輩、学友には、ご支援やご購入もいただき、大変お世話になったのは言うまでもありません。
その結果、クラウドファンディングでのご支援者は60名、実際のご購入者は70名(会社・団体含む)に上り、「青の炭酸水」は2020年1月末でほぼ完売、2020年1月30日に、ラオス発展を目的としたご支援金を在日ラオス大使のヴィロード・スンダーラー閣下に、ご支援いただいた方のご芳名を添えて、直接寄贈することができました。
写真:ヴィロード・スンダ―ラー在日ラオス大使)
活動を通して痛感したのは、「青の炭酸水」のValue Propositionの明確化とそれをどう表現するか、また、SNS上の反応をいかに実売に繋げるか、その難しさ、です。
これからのDX時代において、更に追究する価値のある領域だと考えています。
また、何かをすると何かが起こる、何もしないと何も起こらない、ということ。
ラオフェスでの販売機会、ラジオ出演の機会、幕張メッセでの講演の機会、在日ラオス大使に直接手渡す機会など、本活動を通じて多くの方々のご協力で貴重な機会をいただきました。
この場を借りて改めて感謝申し上げます。
もちろんこれからもこの活動は続けていきます。
最後になりましたが、皆さんにもぜひ、「青の炭酸水」を飲んでいただきたいです。飲めば飲むほどSDGsに貢献!です。
お問合せは、butterflypea.soda@gmail.comまで。
どうぞよろしくお願いいたします。
(参考資料)
「エッセンシャル戦略的ブランドマネジメント」
ケビン・レーン・ケラー著 恩藏直人訳
「社会的責任のマーケティング」
フィリップ・コトラー著 恩藏直人監訳
クラウドファンディングサイト
https://readyfor.jp/projects/butteflypea
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